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。*゜ミルクブラウン色のキモチ。゜*。

sarasa618.exblog.jp

日々生活の中で、想うキモチを書き綴っていきたいな・・・♪

第二詩 悲しみのうた。

それからと言うものの...やっぱり勉強が頭に入らなかった。

あかねが彼女になったという事を嬉しそうにはなす海の笑顔が頭から離れなかったからだ。

一日中憂鬱な感じがして、あっという間に放課後となった。

いつもより早く部活に来て、弓の準備を始める。

だが、どこかぼーっとしていて、ほぼ放心状態だった。

「香月か...早いなお前は...つーか中仕掛けがメッチャ綺麗じゃんww」

後ろから声をかけて来たのは、美羽の先輩...蛍だった。

「今井先パイ...ってホント!!!あたし、何時の間に...?」

「何だ?変なヤツだなぁ...」

そう言って、弓の準備を始めていた。

(何か...浮かないな...)

部員が全員集まった後、部活が始まった。

一年生は筋トレ&ランニングで、

二・三年生はそれぞれに射場で自由に射つという別れた活動である。

いつもは射つ事に夢中になって、楽しいと思えるのだが、

今日は海の事ばかり考えていて集中力が切れていた。

(はぁ...早く帰りたいよ...)

一本一本の矢を丁寧に曳いていく...。

その形を丁寧に行う事によって当たる確率が高くなるのだ。

美羽は曳いた矢を勢い良く放した。

スパァン!!!!

「セイ!!!・・・美羽...今日調子ええなぁwwもう五本目やんww」

「え...そーだっけ?」

空は笑いながら言った。

「何やー自覚無しなんか?ある意味スゲーやん↑↑」

「ホントだよww美羽ちゃん、今日はイイ日だねww」

部長のうららまでが美羽に声をかけた。

「あはは...次も頑張りマスww」

だが、その時も内心では悲しみで胸が一杯だった。

・・・結局美羽は、一日で十本当たるという快挙をなしとげ、練習が終わった。

弓を片付けているときも、頭は真っ白だった。

「香月...何か...変だぞ...部活の時も嬉しそうにしなかったし...」

再び蛍が声をかけて来た。

「そうですか?嬉しかったですけど...」

「嬉しそうには見えなかったからさ...何かあったのか?」

「・・・ええ、ちょっと...」

「・・・そうか...」

そう言って倉庫を出て行ってしまった...。

顧問の部活の様子を話す時間が毎日ある...。

いつも、顧問の癖を見て、空達と笑いながら話を聞くのだが、

今日はそんな気になれなかった。

部活の終了を告げるうららの言葉で、弓道部の活動は終わった...。

───ねぇ、美羽...

     どうして...こんなに胸が痛くなるの?

     わかんないよ...
by sarasa618 | 2007-06-02 08:57 | 。*゜小説(you作)゜*。

by sakuya